私たちは、ひとりひとりの健康と尊厳を守る、地域のための病院(コミュニティーホスピタル)をめざします。

Subject診療科目

血液内科/HTLV-1外来hematology

診療時間

診療時間  月
血液内科(初診予約制)
HTLV-1外来(予約制)
9:00~11:30 鈴宮 鈴宮 鈴宮 ※5/2 休診 鈴宮
13:30~15:00 - 鈴宮 鈴宮(HTLV-1外来) 鈴宮(HTLV-1外来) ※5/2 休診  -
15:00~17:00 鈴宮 -  -

※血液内科は、初診予約制となっています。
※HTLV-1外来は、予約制となります。
※緊急の場合は、随時対応いたします(先ずは、お電話にてご連絡下さい)。

連絡先:054-628-5500(代表) 血液内科 外来予約までご連絡下さい。

担当医

鈴宮淳司
(日本内科学会認定 総合内科専門医・指導医/日本血液学会認定 血液専門医・指導医・名誉会員/日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医・指導医・名誉会員/日本リンパ網内系学会 名誉会員/日本病理学会認定 病理専門医・病理専門医研修指導医認定者/日本造血・免疫細胞療法学会認定 造血細胞移植認定医・功労会員/日本がん治療認定医機構 がん治療認定医/がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会終了/米国血液学会/米国臨床腫瘍学会/欧州血液学会会員/国立がん研究センター がん情報サービス編集委員会編集委員)

血液内科について(初診予約制)

2020年4月より血液内科の診察を開始しました。
常勤医1名体制ですので外来診療が中心となりますが、血液疾患全般に対応しますので、血液疾患でお困りの患者さんがいらっしゃいましたらご相談下さい。
肉腫を含め固形がん治療に関しましても、セカンドオピニオンを含めたご相談をお受けいたします。
実際の治療に関しましては、患者さん、ご紹介いただきました先生方とご相談をしながら進めてまいります。

HTLV-1専門外来について(予約制)

貧血イラスト当院では、ヒトT細胞白血病ウイルス-1型(HTLV-1)専門外来をはじめました。
HTLV-1に感染している方をHTLV-1キャリア(※以下キャリア)と呼びます。
実際、HTLV-1に感染していることが分かった場合にどうすればいいのか、誰に相談していいのかわからず、いつ発症するかわからない病気に怯えながら一人で悩み続ける方もすくなくありません。
キャリアの方やご家族の方など、色々な悩みに関する相談を受け付けています。
※ご相談いただいた内容は他の人に知られることはありませんのでご安心下さい。

■HTLV-1とは何ですか?

成人T細胞白血病・リンパ腫をはじめとして難治性神経疾患、ぶどう膜炎、慢性肺疾患など様々な病気を引き起こすヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-1)のことです。このHTVL-1ウイルスを持っているキャリアは全国に110万人いると推定されています。このウイルスに感染している方の分布には地域差があり、国内では九州・沖縄出身者が多いことが知られています。

■HTLV-1はどのような病気を起こしますか?
以下の2つの病気が代表的なものです。
1)成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL・ATLL)
血液中のリンパ球(白血球の一部)のがんです。4つの病型(くすぶり型・慢性型・リンパ腫型・急性型)に分かれます。
この中で特に問題になるのは、リンパ型・急性型で、発熱や身体の怠さとともに、首やわきの下・足の付け根などのリンパ腺が腫れたりします。血液検査をすると白血球数が多いなどの異常があります。この状態になるとほとんどの方が化学療法(抗がん薬)や造血細胞移植(骨髄移植)などの治療が必要となります。
くすぶり型・慢性型では、すぐに抗がん薬による治療は行わず、経過観察を行います。
HTLV-1キャリアが生涯でこの病気を発症する可能性は5%、あるいはそれ以下です。

2)HTLV-1関連脊髄症(HAM/TSP)
手の痺れや麻痺、排尿障害や便秘などを徐々に起こす神経疾患で、発症頻度はATLより低くHTLV-1キャリアの生涯で0.25%と言われています。
この他、きわめてまれにATLを発症する前に特殊な肺炎など免疫力低下による症状を起こすことがあります。

■HTLV-1キャリアが気をつけておくべきことがありますか?
現時点ではATLやHAM/TSPの発症を予防する方法はありません。しかし、HTLV-1に感染していても、その中からこれらの病気が発症する可能性は高くはありません。多くの方は健康な生活を送ることができます。過剰に心配しないことが大切です。
HTLV-1キャリアから他の人にウイルスを移してしまうことは、日常生活では起こりません。また成人後、性交渉によって感染したとしてもATL発症の危険性は極めて低いと考えられます。

■妊婦健診でHTLV-1抗体陽性といわれた方へ
HTLV-1の感染経路は母乳です。HTLV-1キャリアのお母さんが、普通に授乳した場合には15~20%の赤ちゃんが感染する可能性があります。まったく母乳を与えなかった場合には3%程度に減らすことが可能だと言われています。
この他、母乳をいったん凍結してから与える、あるいは3か月間程度の短期授乳に制限することによって感染の可能性を下げることができることもわかっています。
もしも妊婦健診でHTLV-1に感染していることがわかった場合、通院中の産婦人科の先生や助産師さん、看護師さんとじっくり相談してください。地域の保健所や当院HTLV-1専門外来も力になります。当院HTLV-1専門外来は、下記のようなウイルスに関する検査、診察、相談(カウンセリング)を行っています。

・検査が陽性だったけど、授乳方法や自分の健康診断はどうすればいいのか?
・日常生活について気になる。
・過去に検査を受けて陽性と言われた。そのことについて改めて詳しく相談したい。
・授乳方法について悩んでいる。
・前回出産時、検査で陽性とわかった。その時に辛い思いをした。

一人で悩むことなく、お気軽にご相談下さい。家族のイラスト

HTLV-1ウイルスの感染が判った時から、病気に対する恐怖だけではなく、家族関係、社会関係の面でも様々な悩みと戦うことになります。ひとりで悩むのではなく、一緒に考える場として、少しでも明るい情報を正確に提供する場として、この外来を利用して頂ければと考えています。

当院はJSPFAD実施医療機関です

JSPFADはHTLV-1感染者の方から定期的に血液を採取させていただき、その検査結果を解析することにより重篤な疾患の前兆をつかみ将来的な治療や発症予防に繋げていこうとする研究グループです。

当院は静岡県内で初めてJSPFADの実施医療機関となっております。

詳しくは以下をご覧ください(外部サイトへつながります)
HoT LiVes  HTLV-1情報ポータルサイト