私たちは、ひとりひとりの健康と尊厳を守る、地域のための病院(コミュニティーホスピタル)をめざします。

Subject診療科目

脳神経外科Neurosurgery

診療時間

 

診療時間
脳神経外科 9:00~11:30 根元 山内(初診) 山内 藪﨑 甲賀(智)  ×
13:30~16:30 根元 山内(初診) 山内 藪﨑 甲賀(智)

担当医

脳神経外科について

『脳神経外科』というと『怖い、縁遠い』といったイメージを持っていませんか?当院の脳神経外科では『地域の方にふだん使いしてもらえる脳神経外科』を心がけて診療にあたっています。頭痛やめまいでお困りの方、脳の病気が遺伝するかどうかが心配な方、なんとなく脳の健康が心配な方など、まずはお気軽にご相談下さい。

当院の特色

常勤医3名全員が脳神経外科・血管内治療の専門医で、内2人が指導医です。外部の協力も得ながら質の高い治療を提供してまいります。

外来診療のご案内

月曜から金曜に外来診療を行っています。
予約なしでも受診していただけますが、原則として予約診察と紹介診察を優先しています。(それでも予約時間通りの診察が困難でお待たせする場合があります。)
また、定期の外来受診とは別に脳卒中などの緊急に関しては24時間365日で対応しています。

入院診療のご案内

手術や血管内治療(カテーテル手術)が必要な方、継続して点滴が必要な方、入院での検査(カテーテル検査、タップテストなど)が必要な方には入院診療(急性期入院)を行います。
その後、脳卒中後遺症などでリハビリテーションが必要な方には引き続いてリハビリ入院(回復期リハビリテーション)が可能です。

対応している治療について

脳卒中や頭部外傷など緊急性のある疾患には24時間365日で対応しています。一方で一部の脳腫瘍などでは、よりマンパワーのある高次施設(がんセンターや大学病院)へ紹介をさせていただく場合があります。対応している手術としては一般的な開頭手術の他に血管内治療にも対応しています。

開頭手術・直達手術について

文字通り頭などの皮膚を切開して直接内部を操作する手術です。様々な病変に対応できることが利点で、なんらかのものを取り除く手術(脳腫瘍摘出術・頭蓋内血腫摘出術・脳動静脈奇形摘出術)や血管を処置したり、つないだりする手術(脳動脈瘤クリッピング術・頸動脈内膜剥離術・bypass手術)などがあります。多くは全身麻酔下に手術用顕微鏡を用いて行います。

ICG蛍光顕微鏡
手術用顕微鏡に付随する機能で、主に脳血管の手術において血流を確認しながら手術を行う為に必要な装置です。

脳外科HP案2

 

電気生理学的モニタリング
脳は思考や感情をつかさどる臓器ですが、同時に全身の運動や五感(触覚、聴覚、視覚、嗅覚、嗅覚)などの機能をつかさどる臓器でもあります。手術によってそれらの機能に悪影響が出る可能性がある場合、全身麻酔中に神経の機能を電気的にモニタリングしながら手術を進めていきます。これを電気生理学的モニタリングと言います。保護したい神経に応じていろいろなモニタリングが必要になります。

血管内治療について

所謂カテーテル治療です。全身麻酔もしくは局所麻酔下に足の付け根やひじの内側、手首などの血管を刺して、カテーテルという樹脂製の管を血管の中に挿入して治療を行います。詰まった血管を通したり(血管形成術・頸動脈ステント留置術・機械的血栓回収術など)、異常な血管を詰めたり(脳動脈瘤塞栓術・脳動静脈奇形塞栓術・硬膜動静脈瘻塞栓術・腫瘍栄養血管塞栓術など)することができます。

血管撮影装置
血管内治療の根幹をなす装置です。当院ではPhilips社製のflagship model:Azurion7 B20/15を導入することで、低被ばく線量での高度な治療が可能となっています。未破裂の脳動脈瘤や頸動脈狭窄は勿論のこと頭頸部腫瘍や血管奇形などの高度で時間を要する血管内治療でも相対的に被ばく線量を抑えた治療が可能です。

治療の選択について

脳神経外科にとって開頭手術(頭を開ける手術)は最も重要な治療手段で、決して欠くことはできません。一方血管内治療(カテーテルを用いた低侵襲治療)は近年、目覚ましい発展を遂げていて、脳神経外科の領域も例外ではありません。開頭手術にも血管内治療にもそれぞれに長所と短所がありますが、お互いに補い合う部分が少なくありません。実際の治療ではこの2つの方法をうまく選択したり組み合わせたりします。患者さんが正しい情報を基に治療を選択できることが重要だと我々は考えています。

脳ドックについて

外来などで行う保険診療とは別に脳ドックを提供しています。脳ドックは脳の健康診断で、MRIを使って微小な出血や梗塞の痕、脳や頸部の血管が膨らんで破けやすくなったところ(動脈瘤)や、狭くなってつまり易くなったところ(狭窄)を検出します。保険診療上ではMRI等の精密検査の適応がない方でも脳の健康が気になる方もおられると思います。そういった方に活用していただきたいと思っています。

各疾患について

〇脳卒中について

脳卒中は脳の血管がつまる虚血性脳卒中(脳梗塞)と脳の血管が破れる出血性脳卒中(脳出血、くも膜下出血)に大別されます。いずれも後遺症を残しやすいことや再発をきたしやすいことで、厄介な病気です。

脳卒中急性期治療の最大の目標は後遺症を最小化することです。その為には時間が重要で『Time is Brain』とも言われます。特に大きな血管が詰まった場合、治療開始が10分遅れる毎に自立生活ができなくなる人が約3.6%ずつ増えることが知られています。

『突然顔がゆがむ』、『急に片方の手や足が動きにくくなる』、『急にうまくしゃべれなくなる』、『突然激しい頭痛が突然起こる』など発症の仕方は一様ではなく、難しいですが、様子を見て時間を無駄にすることなく救急車を呼んで受診していただきたいと思います。

脳卒中は急性期治療終了後も適切な再発予防とリハビリ、生活支援が重要な疾患です。

当院では急性期の治療はもちろんですが、その後の回復期リハビリから慢性期の生活支援に至るまで、同一法人内でのサポートが充実しています。当院外来受付横にある脳卒中相談窓口には専門のスタッフが配置されており、予防から急性期、そして慢性期まで相談していただける体制を取っております。

〇小児頭部外傷のCTについて

小さなお子さんが強く頭を打ち付けると親御さんは心配ですよね。CTで頭の中が大丈夫か確認したいと思うのが親心と思います。一方で小児の脳組織は放射線による影響を大人よりも受けやすく、CT一回といえども将来的な発がんのリスクが僅かに増えると考えられています。

当院では、PECARNと言われる国際的に認知されているルールに則り、CTの撮像を判断しています。

ただ、このルールを用いても、また、全例でCTを撮ったとしても症状が増悪するお子さんを100%予測できるわけではないので、お子さんが頭を打撲した後にいちばん重要なのは『24-48時間はお子さんの様子を見続けてあげること』です。

関連ワード

頭痛・めまい・手術・脳卒中・脳血管障害・脳腫瘍・頭部外傷・脳ドック・血管内治療・脳梗塞・耳鳴り・リハビリ・造影剤検査・ステント